病気にならない生活法、東京都健康長寿医療センターNEWS

歩く健康

東京都健康長寿医療センターの研究所ニュースNo265で「中之条研究から見えてきた“病気にならない生活法”」という記事があった。2500字を3分で読めるように要約。

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研究方法

2000 年より群馬県中之条町において、高齢者の日常的な身体活動と 心身の健康に関する学際的研究(中之条研究)を行ってきた。

調査の対象者:認知症や寝たきりの人を除いた 65 歳以上の全住民約 5,000 名

このうち約1割の人に ついては、加速度センサー内蔵の身体活動計(ライフコーダ、スズケン、名古屋)を用いて、生活行動の実態を毎日 24 時間連続して 10 年以上にわたり調べました。

この身体活動計は、腰に着けるだけで、歩数や活動強度を数秒ご とに1か月以上にわたって正確に自動記録できる小型機器です。

 

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 日常身体活動の特性:「中強度」が健康に効果

身体活動の強度を「低」「中」「高」の3段階に分け、安静時代謝量の倍数で表す(図1)。

一般に、低強度の活動は安静時の3倍未満、中強度は3~6倍、そして高強度は6倍以上の代謝量に相当します。

 

日常生活動作

出典:東京都健康長寿医療センターの研究所ニュースNo265

 

低強度の身体活動が、健康にあまり効果がないことは周知の事実です。一方、高強度の活動を行うと、細胞内で活性酸素が比較的多く発生し、 遺伝子に傷をつけることがわかっています。

通常、傷つい た遺伝子は修復されますが、 それが間に合わないと、糖尿病や認知症、がんなどの重い病気になる可能性が高まります。このことからも、激しい 運動はからだによくないと考えられています。「過ぎたるは猶及ばざるが如し」ということでしょう。

したがって、健康づくりでは、免疫機能を高めてさまざまな生活習慣病の予防や改善に効果がある中強度の身体活 動が勧められます

 

日常身体活動と健康:望ましい「8,000 歩・20 分」

中之条研究の結果、健康長寿を実現するために必要な一日あたりの歩数と中強度(安静時代謝量の3倍以上)の活動時間が明らかになってきた。

 

研究所        出典:東京都健康長寿医療センターの研究所ニュースNo265

 

健康との関係を身体活動について少ない方から順にします。

うつ病予防

一日に 4,000 歩以上歩き、そのうち速歩きが5分以上

 

要支援・要介護の予防

一日あたり 5,000 歩・7.5 分

 

動脈硬化、骨粗鬆症、筋減少症、 体力低下の予防

7,000 ~ 8,000 歩・15 ~ 20 分

 

メタボリッ ク・シンドロームの予防

75 歳以上の人は 8,000 歩・20 分で、75 歳未満の人は 10,000 歩・30 分

 

高血圧症や糖尿病の予防

一日あたりの歩数が 8,000 歩以上で、その中に中強度の活動が 20 分以上含まれていると効果的です。

 

※骨量や筋量、体力全般をよく反映する歩行速度のような心血管系および筋骨格系の機能は、10,000 歩・ 30 分を超えて活動してもほとんど高まらないようです。

 

健康状態を良好に保つためには、歩数が平均 して一日に 8,000 歩程度で、そのうち速歩き(中強度の活動)が平均して一日に 20 分程度含まれているのが望ましいといえます。

 

中強度の身体活動について詳しく知りたい方は以前の記事⬇︎を参考にしてください。

METS(メッツ)と消費カロリーの計算方法、厚生労働省の健康づくり
METS(メッツ)と消費カロリーの計算方法を解説します。厚生労働省は健康づくりとして、3METs以上の身体活動を1週間に23METs行うことを提唱しています。身体活動量を増やすことで糖尿病、循環器疾患、がん、ロコモティブシンドローム、認知症のリスクを低減できるとしました。簡単ですので覚えて健康づくりに役立てて下さい。

 

散歩の効果を高めるのなら、NHKが紹介「早歩き」を
 厚生労働省「健康づくりのための身体活動指針(アクティブガイド)」では、「1日60分、元気に体を動かすこと」を奨励しています。ふだんから元気に体を動かすことで、糖尿病、心臓病、脳卒中、がん、ロコモ、うつ、認知症などのリスクが下がります。1日60分は連続した時間でなくても大丈夫です、まずは散歩、さらに効果を求めるのなら「早歩き」を始めましょう。