理学療法士を将来の仕事に考えている方へ、現場経験30年の先輩から

理学療法士医療

こんにちは 今年は新型コロナウイルス感染症の影響で就職氷河期が襲来しています。

大学生の3割が就職が決まっていない?

医療・福祉の施設も赤字経営になっているところが多く、冬のボーナスを削減するところが多いと聞きます。

月並みな表現ですが、朝の来ない夜はない、雨の日もあれば晴れもある、台風一過。

悪いことの後には良いことが来ると信じて頑張っていきましょう。

 

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理学療法士の動向

理学療法士養成施設の入学定員の年次推移

 

医療従事者

出典:医療従事者の需給に関する検討会

 

理学療法士数の増加は養成施設の増加が原因です。

いずれ飽和になり、就職できない新卒、再就職できない理学療法士が出てくると言われながら100%の就職率は継続しています。

 

理学療法士養成施設の大学と専門学校で待遇に違いがあるか?

 

答え:病院によっての違いがあると思います。しかし、同じ給料表を使っているので差は少ないと思います。

当院は、大学・専門学校の違いではなく3年生と4年生の違いです。

 

国家資格で働くので大学・専門学校の違いは少ないです。3年生の専門学校は1年早く働けるメリットはあります。

 

ただ、一般的に教育が充実しているのは大学の方なので、今後は大学が就職有利になると思います。

答え: 専門学校なら3年生、4年生の養成校を選ぶなら大学が良いというのが私の結論です。

 

 

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リハビリテーションとは

WHO(世界保健機関)による定義

「能力低下やその状態を改善し、障害者の社会的統合を達成するための、あらゆる手段を含む」

↑の定義が最も有名です。

ただ、表現が難しく説明しづらいということで私はこのWHOの定義を使っていません。

表現が難しいというだけでなく、定義の中に改善という言葉が入っている点も合わないと思っています。

リハビリテーションの分野は、改善を目的とした領域だけでなく、がんのリハビリテーション・呼吸のリハビリテーションなど能力低下していく状態でもリハビリテーションを行います。

上田 敏先生の定義(1996)

「新しい生き方を創る」という定義で私は説明しています。

この定義を知っている人はベテランさんだけだと思います。

かなり前からリハビリテーションとは?の定義として忘れられた存在になっています。

私は、とても気にいっています。何より説明しやすいので使っています。

 

Q人は、何を目標に生きているのでしょうか?

Aどんな状態の人であっても幸せを求めて生きているのです。

 

Q今の生き方が人生のすべてですか?

例)仕事:リハビリ、移動手段:車、徒歩、自転車

A違います。幸せを達成するための1つの手段です。

例えば):私は仕事はリハビリ、通勤は車を選択している。

 

Q目標と手段の関係はどちらが重要ですか?

A目標があって手段がある、また、目標は1つでも手段は複数ある。

 

⭐️ 解説 ⭐️

・幸せになりたいという目標があって、それを達成するための1つの手段として仕事はリハビリ、通勤は車を選んでいる。

・幸せになるための手段である、今の生き方がもしダメになっても、それにより幸せになれなくなったわけでなく、1つの手段を失っただけである。

・障害を持って能力低下が見られても、その人らしい新しい生き方(手段)を患者と一緒に創造して創ることがリハビリテーションです。

 

例えば):歩くのは移動するための1つの手段です。歩けなくなったら車椅子を使えば移動することができます。大切なのは、手段にこだわることでなく目標を達成することです

 

とはいえ、今まで1番良いと思う手段で生きてきたのを、新しく変えるということは大変なことです。

もう1度、患者にとって何が幸せかを見つめ直し「新しい生き方を創る」を一緒に関わっていくことがリハビリテーションです。と伝えています。

 

リハビリテーションはプラスの医学

リハビリテーションはプラスを増やす医学です。

この言葉も知っているのはベテランの人だけだと思います。

一般の医学はマイナスを治す医学です。

マイナスなところ、悪いところを治すということです。

例えば):頭が痛い→頭痛を治す

 

 

例えば脳卒中により右上肢が重い麻痺になり、利き手が使えなくなったときは?

リハビリテーションでは、左上肢を利き手にする練習をします。左上肢は正常なんですがリハビリテーションでは治療の対象になります。

一般の医学とは違うところです。

写真のように足を骨折して歩けなくなったら、リハビリテーションでは両松葉杖を使えるように両手の筋力強化を行い移動できるようにします。両上肢は正常なのに治療の対象になります。

 

例えば、両手・両足で4ポイントの機能が交通事故で両足の機能を失う、つまり2ポイント少なくなった状態になりました。

運動機能が半減したのです。リハビリテーションで両手2ポイント→4ポイントになるように(手が足の機能を補うように)練習し半減した運動機能を回復させることができます。

それがリハビリテーションのプラスを増やす医学です。

 

PT・OT・STの役割分担

PT(理学療法士)

身体の部位で分けているところでは、上肢以外の部分のリハビリテーションを行います。

理学療法は、運動により身体能力を高めるリハビリテーションを行い、日常生活動作では移動動作を担当することが多いです。

OT(作業療法士)

身体の部位で分けているところでは、手の動作や指の細かい動作を中心に行うことが多いです。

理学療法によって改善した運動機能を、日常生活の自立度につながるようにリハビリテーションを行うのが作業療法士です。

分かりづらいと思いますが、患者1人1人状態が違うので現場で話して分業していることが多いです。

また、作業療法士の特徴として、精神分野のリハビリテーションを行います。

 

ST(言語聴覚士)

話す、聞く、食べるのスペシャリストです。

言語聴覚士はことばによるコミュニケーションに問題がある人にリハビリテーションを行います。

また、摂食・嚥下の問題にも専門的に担当することが多いです。

 

理学療法士の未来は有り、無し?

仕事として何を求めるかによって有り、無しの判断が変わります。

お金持ちになりたい

同業者の共働きなら可能ですが、1人の給料で家族を養っていくのは厳しいです。

ということで 無しです。

感謝される仕事をしたい

これは 有りです。

 

将来性は

AIやロボット化にはなりにくい職種と言われています。これからはAIやロボット化の流れは間違いなく来ます。そして職を無くす人が増えてくると予想されています。

先にも言いましたが、理学療法はAIやロボットで対応できない仕事なので、生き残る職業です。

ということで 有りです。

 

地味で給料がたくさん増えていく業種ではありませんが、患者さんから感謝される仕事でやりがいはあります。

また、AIやロボット化になりにくい仕事であり将来性は良いと思います。

少しでも参考になれば嬉しいです。