もばら百歳体操、厚生労働省も推奨するスロトレ理論で効果は絶大

集団体操運動

 千葉県には各市町村にいろいろな体操があります。茂原市には、“もばら百歳体操”があります。この体操には私も関わりましたが、“もばら百歳体操”はスロトレ運動制御の理論が背景にあります。この理論とポイントを理解して行うと効果が絶大です。

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スロトレ(スロートレーニング)とは

 スロートレーニングとは、その名の通りゆっくりとした動作で行う運動です。

  • 比較的軽めの負荷であっても、ゆっくりと動作することで大きな筋肥大・筋力増強効果を得ることができます。
  • 関節や筋肉にかかる負荷が小さいことから、安全に行える効果的なレジスタンス運動として期待されています。

 

理論

スロトレのスクワット

出典:日経Gooday 30+(イラスト:内山弘隆)

 

 

 スロートレーニングでは、筋肉を緊張させ続けることにより血流が阻害され、筋肉への酸素供給が少なくなります。

そのような筋肉が過酷な状態になると、成長ホルモンの分泌が活性化します。

成長ホルモンは、筋肉を肥大させたり、脂肪分解を促進する作用を持っています。

成長ホルモンは、若返り効果があるホルモンといわれています。

 

スロトレのポイント

 例えば、スクワットで解説します。

動きを止めないことがコツ、筋肉を緊張させながらゆっくりと動き、膝を完全に伸ばさないこと(膝をロックした状態になると筋肉の緊張が緩む)。

スクワット運動でのスロートレーニングの重要なポイント

  • ゆっくりと動くこと
  • 筋肉の緊張を維持すること
  • 膝を完全に伸ばさないこと

 

スロトレで得られる効果はマシントレーニングと同じ

筋肉はグッと力を込めると硬くなり、血管を押しつぶすために血液の流れが阻害されます。

スロートレーニングはこの状態を維持したまま動作を続けるので、血流が制限された状態で行う運動になります。

血流が制限されると筋肉内の酸素供給が少なくなり、この低酸素環境が筋肥大の強い刺激になり、乳酸などの無酸素性の代謝物が多量に筋肉内に蓄積します。

乳酸が多量に蓄積すると浸透圧を一定にする働きから筋肉内に多量の水分が貯留して筋肉がパンプアップした状態になります。

この「パンプアップ」した状態は、高重量で行うマシントレーニングと同じ効果です。

 

スロトレのメリット

スロートレーニングは、軽い負荷でも高重量のマシントレーニングと同じ効果が得られます。

  • 体重を用いて行うため、手軽に行えるトレーニングである。
  • スロトレは軽い負荷でも、高重量のマシントレーニングと同じ効果を得られる。
  • 軽い負荷なので腱や関節への負担が小さく安全である。

上記のことを踏まえるとスロトレは中高齢者向けの効果的なトレーニング方法である。

 

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運動制御とは

運動制御とは、運動するために必要なさまざまな機構を調整する能力のことです。

運動は、3つに分類される

  1. 運動性:手を上げる、足を上げるのように関節を動かす運動
  2. 支持性:座位、立位のように抗重力で姿勢を保つ運動
  3. 運動制御:運動性と支持性を組み合わせた運動

座ったまま手を動かす、立位で足を動かすという運動は運動制御に分類されます。

 

運動制御がくずれていると

  • 座位で手作業すると姿勢が崩れる
  • 立位から片足を動かすバランスが崩れる
  • 立位では安定しているが歩きだすと崩れる
  • 座っていることはできるが、食事をすると座位が崩れる

ということが起きます。

そんなときは、運動制御の能力を鍛えましょう。

運動制御の運動とは、姿勢を崩さないようにしながら動かすことです。

 

もばら百歳体操 7種類の運動のポイント

7種類の運動を各々10回、ゆっくりと数えながら行います。

1.腕を前に上げる運動

腕を前に上げる

 

スロトレのポイント

  • 腕を前に上げる高さは肩の高さまでとすること
  • 腕をおろしたときに、筋の緊張を抜かない、緊張を維持すること
  • ゆっくりと行うこと

運動制御のポイント

  • 座っている姿勢を崩さないようにしながら運動すること

 

2.腕を横に上げる運動

腕を横に上げる運動

 

スロトレのポイント

  • 腕を前に上げる高さは肩の高さまでとすること
  • 腕をおろしたときに、筋の緊張を抜かない、緊張を維持すること
  • ゆっくりと行うこと

運動制御のポイント

  • 座っている姿勢を崩さないようにしながら運動すること

 

3.椅子からの立ち上がり運動

椅子からの立ち上がり

 

スロトレのポイント

  • 膝が痛いときは、椅子の高さを高くして膝を深く曲げないこと
  • 座ったときに、筋の緊張を抜かない、緊張を維持すること
  • ゆっくりと行うこと

運動制御のポイント

  • 上半身はぐらぐらしないように運動すること

 

4.膝を伸ばす運動

膝を伸ばす運動

 

スロトレのポイント

  • 足首は背屈、膝はできだけ伸ばすこと
  • 足をおろしたときに、筋の緊張を抜かない、緊張を維持すること
  • ゆっくりと行うこと

運動制御のポイント

  • 座っている姿勢を崩さないようにしながら運動すること

 

5.足の後ろ上げ運動

足の後ろ上げ運動

 

スロトレのポイント

  • 足の後ろ上げは、もともと動く範囲が狭いので大きく動かそうとしないこと
  • 足をおろしたときに、筋の緊張を抜かない、緊張を維持すること
  • ゆっくりと行うこと

運動制御のポイント

  • 立っている姿勢を崩さないようにしながら運動すること

 

6.足の横上げ運動

足の横上げ運動

 

スロトレのポイント

  • つま先は前に向け、足をま横に上げること
  • 足をおろしたときに、筋の緊張を抜かない、緊張を維持すること
  • ゆっくりと行うこと

運動制御のポイント

  • 立っている姿勢を崩さないようにしながら運動すること

 

7.踵の上げ下げ運動

踵上げ運動

 

スロトレのポイント

  • 余裕のある方は、できるだけ踵を高く上げること
  • 踵をおろしたときに、筋の緊張を抜かない、緊張を維持すること
  • ゆっくりと行うこと

運動制御のポイント

  • 上半身はぐらぐらしないように運動すること