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理学療法、リハビリ、初心者のための形態測定、肥満判定、その考え方

身体測定医療

医療・介護・福祉現場のリハビリテーションで、理学療法士が行っている検査・測定に「形態測定」があります。形態測定とその考え方について解説します。

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形態測定とは

形態測定は、身長・体重、手足の長さ(肢長)、手足の太さ(周径)、胸囲・腹囲を測定することです。

 

目的は

  1. 身長と体重から栄養状態を知ることができる。
  2. 手足の左右差を比較することで異常を発見することができる。
  3. 数値化することで治療効果の判定ができる。

 

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身長・体重の測定

身長

肥満判定や栄養状態の判定のために必要である。

小児では発育状態を見るために必須な検査であるが、それ以外の世代では身長を単独で比較することは少ない。

単位はcmで表示する。

午前10:00ごろ測定するのが良い。

 

体重

身長と体重で、肥満判定や栄養状態の判定のために測定することが多い。

心不全の患者は、毎日測定することで身体のむくみの状態を知ることができる。

単位はkgで表示する。

毎日測定するときは、決まった時間に測定する。

 

体格指数

体格指数は、身長と体重から算出される。

BMI(body mass index)の計算式

BMI=体重(kg)/ 身長(m)2 

 

適正体重の計算式

適正体重=(身長m)✖️ 22

 

肥満判定

日本肥満学会の判定基準

BMI値判定
18.5未満低体重(痩せ型)
18.5〜25未満普通体重
25〜30未満肥満(1度)
30〜35未満肥満(2度)
35〜40未満肥満(3度)
40以上肥満(4度)

 

世界保健機関(WHO)の判定基準

BMI値判定
16痩せすぎ
16.00〜16.99以下痩せ
17.00〜18.49以下痩せぎみ
18.50〜24.99以下普通体重
25.00〜29.99以下前肥満
30.00〜34.99以下肥満(1度)
35.00〜39.99以下肥満(2度)
40.00以上肥満(3度)

 

四肢長と周径の測定

四肢長

左右の長さを測定し、比較することで異常を知ることができる。

単位はcmで表示する。

四肢長の種類

種類測定方法
上肢長肩から手くびまでの長さを測る
上腕長肩から肘までの長さを測る
前腕長肘から手首までの長さを測る
下肢長骨盤あるいは大転子から足くびまでの長さを測る
大腿長大転子から足くびまでの長さを測る
下腿長膝から足くびまでの長さを測る

 

四肢長

出典:障害年金の手引き

左右差で分かる異常とは

  • 手足の長さの違い
  • 脚長差が3cm以上あると、歩くのに支障がでる
  • 上腕長と前腕長の長さが同じなのに、上肢長が違うときは関節の異常が考えられる
  • 大腿長と下腿長の長さが同じなのに、下肢長が違うときは関節の異常が考えられる

 

 

周径

四肢周径の種類

種類測定方法
上腕周径上腕の中央で最も太い部位を測る
前腕周径前腕の最も太い部位を測る
大腿周径大腿の中央、膝上、膝上10cmの3点を測る
下腿周径下腿の最も太い部位を測る

 

周径出典:障害年金の手引き

 

左右差で分かる異常とは

  • 腫れやむくみを知ることができる
  • 筋肉の状態(萎縮)を知ることができる

 

形態測定の考え方

測定する前に視診する癖をつける

まず、各検査に共通のことであるが測定する前に視診(目で測る)により観察しましょう。

見ることで、右の足の長さが違う? 右の足が腫れている? など予測をたてて確認するために測定する方が、何も考えないで測定するより意味があります。

また、視診による見る力をつけることはセラピストには重要なスキルです。

 

測定値から考える

身長・体重で栄養状態を知ることができます、測定して判定することだけでなく、そこから何で? と考えることが重要です。

体重が減って、栄養障害だと分かったら何で栄養障害になったのか考えます。

  • 食事で摂取量は十分なのか?
  • 食べていない、食欲がないのか?
  • 食べる行為ができないのか?

 

周径で太腿の太さが違うのが分かったら、何で太さが違うか考えます。

  • 炎症で腫れているのか?
  • 筋肉が萎縮しているのか?
  • 循環障害でむくんでいるのか?

明らな異常を感じたら医師に報告し検査してもらいましょう。形態測定で分かることには限界があります。

 

理学療法、リハビリ、初心者のための痛みの評価、痛みの考え方
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理学療法、リハビリ、初心者のための関節可動域検査、ROM練習
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