橘玲著の「人生は攻略できる」では、人生のゴールは幸福である。そして幸福には、3つの土台が必要であるとしています。また、その土台によるタイプの違いを知りることで、人生を攻略できる。この本から学んだことを解説します。
人生のゴールは幸福になること
人は、何に向かって生きているのでしょうか?
本では、人生のゴールは幸福になることとしています。
この考えは、リハビリテーションで患者さんのゴールを決めるときと同じです。
なにが幸福かの定義
本では、なにが幸福かの定義を2つ紹介しています。
- 好きなことを夢中でやって今が楽しい
- 後から振り返って「幸福だった」と思える
この2つは、別なことではなく関係する場合もあります。
例えば、好きなことを夢中でやって今が楽しい → やりがいになり → 生きがいになる → 後から振り返って「幸福だったと思える」のように
リハビリテーションで働いていると、後から振り返って「幸福だった」のセリフはよく耳にします。
例えば、歩いて普通に働いて生活していた人が、病気や怪我によって歩けなくなったときに、なにげない普通の日常が幸せだったと失ったときに気付くことです。
このたとえ話は、本とは違うので余談でした。
幸福のための土台の作り方、3つのインフラ
3つのインフラとは、金融資本と人的資本・社会資本である。
金融資本
金融資本はお金のことです。
幸せの条件でいう自由の土台になるのがお金(金融資本)です。
お金がないと会社に依存して生きるしかないから、嫌なことも我慢して生きなければならない、もちろん「仕事=嫌なこと」ばかりではないので、楽しく働けている人は別ですが、、
本では、「自由とは嫌なことを嫌だと言えること」としています。
お金持ちになる方法
お金持ち=(収入ー支出)+(資産✖️運用利回り)
- 収入を増やす
- 支出を減らす
- 運用利回りを上げる
お金持ちになるためには、お金を金融市場に投資する→株式や不動産、ゴールドなどで上手く運用することが再現性のある方法です。
金融市場に投資することを、日本ではギャンブルと感じる人が多いようです。
長期(10年以上)にわたって投資すれば、どんな商品を選んでも利益を手にすることができます。
ここでいう、どんな商品とは、アメリカのインデックスの商品のことですが、投資は、分散投資がリスク回避の鉄則です。
アメリカ一国だけに絞るより、株だけに絞るより、いろいろな組み合わせがあります。
世の中のお金持ちのスタンダートな手段は、人的資本により稼いだお金を→金融資本に投資することで増やすしています。
金融資本はグローバルマーケットに分散投資がこれからの時代にマッチした投資戦略です。
人的資本
人的資本は、幸せの条件でいう自己実現の土台となるインフラです。
多くの人は、人的資本=仕事 です。
人的資本を大きくするには、できるだけ長く働くことと、会社に依存せず、自分が好きで得意な「スペシャル」なものを見つけて、それを極めることが重要としています。
人的資本は好きなこと得意なことに一極集中することが、これからの時代にマッチした生き方です。
社会資本
社会資本は、幸せの条件でいう共同体や絆の土台となるインフラです。
多くの人の場合、社会資本=愛情・友情・家族などの人間関係になります。
家族や友人・恋人などの繋がりは、人生の価値観としてはとても重要だとしています。
それゆえ、社会資本は愛情・友情・その他なものに分散する方がリスクに対応でき、これからの時代にマッチした生き方です。
土台(インフラ)の違いによるタイプ
不幸とは
3つの土台を1つも持っていない人を不幸と定義しています。
つまり、1つあれば不幸ではありません。
プア充
愛情・友情の社会資本だけある人、バイト・非正規、恋人や友人多数は多い人。
マイルドヤンキー タイプ
ソロ充
貯金もない、恋人も友人も無いが給料が高く、仕事(人的資本)が充実している人。
東京生まれ東京育ちに多く、友達関係が切れないため、交際費にお金がかかり過ぎてお金がない人のことをいう。
ソロリッチ
バリバリ働いてお金はあるが、忙しく恋人・友人なしのタイプ。
愛情・友人がいないが、仕事である程度の人間関係が築けているので、人生は結構充実している人が多い。
ニューリッチ
ソロリッチ同士が結婚すると、3つの土台が揃うことになり、ニューリッチと呼ばれるタイプになります。
海外で多いようです。
まとめ
- 幸福のための土台の作り方は、お金(金融資本)、仕事(人的資本)、愛情・友情(社会資本)の3つである。
- 人的資本を大きくするには、できるだけ長く働くことと、会社に依存せず、自分が好きで得意な「スペシャル」なものを見つけて、それを極めることが重要である。
- 自分の土台で不足しているものを判定して、充実するようにし、3つの土台を揃えることが幸福に繋がる。