2020年12月1日、今年の世相を表す言葉を決める「2020ユーキャン新語・流行語大賞」の年間大賞に3密が選ばれました。
流行語大賞にも選ばれた「3密」ですが3密の言葉だけが知名度を得ていますが、厚生労働省の説明が一貫性に欠けているため世間の共通認識となっていません。
12月12日、東京では新たに、これまでで最も多い621人が新型コロナウイルスに感染していることが確認されました。都は「さまざまな場所で感染のリスクがあるということを改めて考えて行動してほしい」としています。
こんな状況下で、厚生労働省の説明が一貫していないのも問題ですが、そのPRポスター世の中に広まり感染症対策として誤った情報を伝え続けていることの方がより深刻な問題です。
厚生労働省の説明もポスターも一貫性に欠けている
こちらが、厚生労働省の3密を説明しているポスターです。
厚生労働省の誤ったポスター
「3つの密を避けましょう」までは良いが、下半分が間違っています。
3つの密を避けましょう、が「3つの密が重ならないように工夫しましょう」に説明が変わっています。
感染予防として「3つの密が重ならないように工夫しましょう」、えっこんなことでは感染が止まりません。
3つの密は、それぞれ避けるべきとして認識されています。
また、ネットで調べてもそれぞれの密を避けるべきではなく、3密が重なることを問題としている説明は厚生労働省だけです。
厚生労働省ホームページの誤った説明文
3密」を避けてくださいの説明が、未だに3つの条件が同時に重なることを避けましょうになっているのか?
ー 厚生労働省のホームページ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
集団感染が生じた場の共通点を踏まえると、特に
1.密閉空間(換気の悪い密閉空間である)、
2.密集場所(多くの人が密集している)、
3.密接場面(互いに手を伸ばしたら届く距離での会話や発声が行われる)
という3つの条件が同時に重なる場では、感染を拡大させるリスクが高いと考えられています。
部屋をこまめに換気しましょう。また、換気が悪く、人が密に集まって過ごすような空間に集団で集まることを避けてください。
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3密が同時に重なることだけ避けていても激増する感染者数をストップすることはできない段階に入ってきています。
一日でも早く是正して正しい感染予防対策を周知して欲しいと願います。
3密の正しい理解を
3密は、新型コロナウイルスの集団感染の共通点が3つの密であったため避けるようにPRされてきました。
5月4日の安倍首相の記者会見でも「感染拡大を予防する新しい生活様式」で3密を避けることを説明しています。
密閉
密閉とは窓がなかったり換気ができなかったりする場所のことです。
部屋の広さではなく、換気の程度が重要とされます。
換気は、風の流れができるように窓やドアを1時間に2回以上数分間開けることが大切です。
密集
密集とは、人がたくさん集まったり、少人数でも近い距離で集まることです。
密集の対策は、他の人と互いに手を伸ばしても届かない十分な距離(2メートル以上、最低でも1メートル)を保つようにすることです。
2mとは、互いに手を伸ばして届く距離がだいたい2mであるとしています。
飲食店では、向かい合わずに互い違いに座る、対面ではなく横並びで座るようにした方が良いです。
密接
密接とは、互いに手が届く距離で会話や発声、運動などをすることです。
密接はどんな場面でも起こりえます。
密接の対策は、会話、発声、運動などの際に、十分な距離を保ち、マスクを着用することです。
コロナウイルスの感染経路の一つである飛沫感染は、くしゃみや咳によるしぶきによって他者へ感染をさせてしまいます。
このくしゃみや咳によるしぶきが到達する距離が、くしゃみで3m、咳で2mといわれています。
厚生労働省では、保つべき距離として相手との距離を2m程(最低でも1m)取ることを推奨しています。
3密は、どの密も避けるのが感染予防
3密は、3つの条件が重なるところだけ避けるのでなく、どの密も避けるべきです。
1.密閉空間 → 換気する
換気しましょう。
同じ空間に感染者がいたとしても換気による風の流れでウイルスを排出していれば感染を予防できます。
2.密集場所 → 行かない
密集場所を避けましょう。
できるだけ出かけない、不必要な外出はしない。
そもそも感染する場面から回避するのが一番の感染予防対策です。
3.密接場面 → 他者と3m離れる
感染経路の一つである飛沫感染は、くしゃみや咳によるしぶきによって他者へ感染をさせてしまいます。
くしゃみや咳によるしぶきが到達する距離が、くしゃみで3m、咳で2mです。
3m以上離れていれば、くしゃみ・咳による飛沫感染を予防できます。