高血圧治療のための運動のポイントは頑張ってはダメです

高血圧医療

こんにちは

リハビリテーションの仕事をしていると、高血圧の人を担当することが多いです。

運動すると、運動生理学的には血圧・脈が上昇するのが正常の反応です。

運動により酸素をたくさん消費するので、心肺機能が平常時より頑張るからです。

え!高血圧から血圧を下げなくてはいけないのに運動したら逆効果では?

と疑問に持つ人がいると思います。

何も意識しないで運動を頑張ると、運動により血圧・脈が上昇して逆効果になりますが、ポイントをおさえた運動で血圧を下げることができます。

実際にリハビリテーションの現場で高血圧の人を運動で改善してきたので、そのポイントを説明します。

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高血圧とは

高血圧とは、⬇︎の表にある赤マーカーで示した状態のことです。

厚生省の調査では、人口の4人に1人が高血圧という国民病です。

分類診察室家庭
収縮期血圧拡張期血圧収縮期血圧拡張期血圧
正常血圧<120<80<115<75
正常高値血圧120〜129<80115〜124<75
高値血圧130〜13980〜89125〜13475〜84
1度高血圧140〜15990〜99135〜14485〜89
Ⅱ度高血圧160〜179100〜109145〜15990〜99
Ⅲ度高血圧180以上110以上160以上100以

高血圧の状態を改善すると合併症や死亡率が下がると報告されています。

 

合併症とは

心臓の肥大(左室肥大)・たんぱく尿・脳卒中・心不全・狭心症・心筋梗塞 ・腎不全・大動脈瘤・動脈閉塞症 です。

 

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低負荷・低強度の運動がオススメ

高血圧の人が気を付けることは血圧を上昇させないということです。

高血圧を下げなくてはいけないのに、運動で血圧をさらに上昇させていたら危険です。

普通に運動すると、心肺機能に負荷がかかり血圧・脈は上昇します。

つまり、心肺機能に負荷をかけなく、かえって運動によって血流を促進すれば良いです。

そのポイントは低負荷・低強度の運動を行うことです。

karvonenの式で計算

Kは0.5以下が低負荷・低強度の運動です。

(予測最大心拍数ー安静時の心拍数)✖️K + 安静時心拍数

※予測最大心拍数=220-年齢で求められます。

※年齢51歳、脈・心拍数60の人の場合は心拍数110以下になります。

220-60=160

(160-60)✖️K(0.5) + 60 =110

自覚的運動強度(Borgスケール)

Borgスケールは自覚的運動強度の目安としてとても有名なスケールです

数字は10倍すると脈・心拍数に近い数値になると言われています。

もちろん、病院では実際の心拍数を計測します。

参考にするのは、数字ではなく自覚症状のところです。

先ほど登場した例)年齢51歳の人はkarvonenの式では心拍数110以下でしたが、Borgスケールでは「楽である」以下になります。

Borgスケールの11(楽である)以下

6
7非常に楽である
8
9かなり楽である
10
11楽である
12
13ややきつい
14
15きつい
16
17かなりきつい
18
19非常にきつい
20

自覚的運動強度と脈拍数からみた強度の両方で判断する

こちらの表の優れているところは、自覚症状と年齢別脈拍数の両方で確認できるところです。

疾患の治療を目的にしたリハビリテーションの場合は、1つのバイタルや自覚症状で運動を進めるのは危険です

自覚症状と血圧や脈拍の両方を確認しながら運動を行なっています。

強度50%以下で赤のマーカーで表示した範囲の状態で運動を行います。

 

自覚的運動強度と脈拍数からみた強度

自覚的運動強度

脈拍数からみた強度

強度の感じ方

その他の感覚

強度

60歳代

50歳代

40歳代

30歳代

20歳代

最高にきつい

身体全体が苦しい

100%

155

165

175

185

190

非常にきつい

無理、100%と差がないと感じる、若干言葉が出る、息がつまる

90%

145

155

165

170

175

きつい

続かない、やめたい、喉が乾く、がんばるのみ

80%

135

145

150

160

165

ややきつい

どこまで続くか不安、緊張、汗びっしょり

70%

125

135

140

145

150

やや楽である

いつまでも続く、充実感、汗がでる

60%

120

125

130

135

135

楽である

汗がでるか出ないか、フォームが気になる、ものたりない

50%

110

110

115

120

125

非常に楽である

楽しく気持ち良いが、まるでものたりない

40%

100

100

105

110

110

最高に楽である

じっとしているより動いた方が楽

30%

90

90

95

95

95

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行動パターン(タイプA)を変えよう

高血圧や心臓病はタイプAと呼ばれる行動パターンを持つ人に多いことが分かり、その行動パターンを変えないと治療しても再発すると言われています。

高血圧の人を担当して分かることですが、とても頑張る人が多いです。

ウォーキングする時は、大股で早歩きで歩き汗かきながら頑張っています。

リハビリ
リハビリ

そんなに頑張って歩いたら血圧が上がるので

ゆっくり歩いてください

⭐️タイプAの特徴⭐️

できるだけ少ない時間で最大の成果を上げたいという欲求が習慣化した人 いつも時間に追われ、せっかちで、人には絶対負けてはならないという 攻撃性や敵意性があります。 日本人のタイプAは、敵意性は低く、仕事への熱心な姿勢が特徴とされています。

 

タイプAとは、血液型ではなく、特有の行動パターンを示す人のことです。

ご自分がタイプAと感じたら、のんびりゆっくり過ごすことを意識しましょう。

リラックスした時間を持つことが血圧を下げることになります。

 

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ウォーキングの進め方

血圧計

血圧を測りながら行うと効果的です。

頑張ってウオーキングしている人に、ゆっくりリラックスして歩いてくださいと説明しても、血圧を測定すると高くなってしまいます。

もっとゆっくりでいいので、リラックスして「楽で、ものたりと感じる」程度で歩いてください。

それでも、血圧を測定すると上がる、もっともっとリラックスして楽してください。

4.5回繰り返して血圧が下がるペースを発見できます。

ウオーキングして血圧が下がることを理解していただけると喜んでくれて継続してくれます。

こんなペースは運動でなく、意味ないと思っていました。

血圧が下がるのは嬉しいです。継続してみますと、、、、、、

数週間後に外来でお会いして、少しずつ高血圧が改善してきたと感謝されました。

せっかく、努力して頑張っても結果が逆効果になってはもったいないです。

高血圧治療のための運動は頑張らないことが大事です。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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