歩行を自立にする判断基準を持っていますか?

転倒リスク医療

こんにちは 理学療法士として働いていますが患者さんの動作自立度を上げる時は緊張します。

特に、歩行の自立を判断するときは転倒リスクがあるため2−3日はドキドキしています。

 

もし、自立とした患者さんが転倒したときに何か基準を持って判断したのか? 1人で判断したのか? 問われることがあると思います。

 

そのためにも歩行自立の基準をしっかり持っていることが必要です。

 

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歩行自立を判断する基準

運動器不安定症の基準を参考にする

運動器不安定症の定義

高齢化にともなって運動機能低下をきたす運動器疾患により、バランス能力 および移動歩行能力の低下が生じ、閉じこもり、転倒リスクが高まった状態

診断基準 (機能評価を基準にする)

運動機能:1)または2)
1)開眼片脚起立時:15秒未満
2)3m timed up-and-go(TUG)テスト:11秒以上

解釈

運動器不安定症は転倒リスクが高まった状態である。機能評価で運動器不安定症の基準をクリアしていれば理論的には転倒リスクが低いということである。

この基準は、身の回り動作が自立していた高齢者が衰弱し転倒リスクが高いか判定するには実用的な基準ですが、下肢骨折後の基準としては難易度が高く歩行自立のタイミングを遅らせることになります。

 

安全性、パフォーマンス(外見)、スピード(時間)の3要素

歩行だけでなく、動作自立の判断には、3つのポイントがあります。

安全性

1番大切な要素です。安全性とは何か?それは、転倒の危険性があるかどうかです。

まず、前提条件として姿勢反応(平衡反応、立ち直り反応)が正常であることが必要です。

1.平衡反応

静的(座位や立位)で安定してバランスを保てるか?

静的バランスが不良な人が動くともっと不安定になります。

また、

⭐️チェックポイント⭐️
・座位ではバランスを崩した時に、転倒しないように手を着けるか?・立位では、バランスを崩した時に、転倒しないように足をステップできるか?

 

2.立ち直り反応

立ち直り反応は、バランスを崩した時に、自分で立ち直ることができる反応です。

例えば、前方に崩れたときは、頭を後ろの方に動かして背筋を使いバランスをとる反応で無意識下で起こります。

転倒する時は一瞬です、「前に崩れてきたよー」「頭を上げてー」では転倒します。

⭐️チェックポイント⭐️

転倒しそうな時に無意識下で、頭や体幹に立ち直りする反応がでているか?

 

立ち直り反応を確認できない時は自立と判断できません。

 

最終的な安全確認は病棟看護師と相談する

安全性の判定基準は2段階で判定しています。

現場で行っている2段階の判断
1.失敗率ゼロ(0)

数日に分けて自立した歩行を10回テストを行い、1回も転倒ゼロが1段階合格の条件

2.看護職と相談
リハビリ
リハビリ

リハビリ時の歩行能力的には自立できる状態です。

歩行自立はどうですか?

看護
看護

はい、この人はしっかりしているので

大丈夫と思いますが、初めの2日ぐらいは

見守りにしてください。

 

リハビリ
リハビリ

分かりました。

2日間で様子を見て

歩行自立にします。

パフォーマンス(外見)

パフォーマンスは、動作を行う際の動かし方です。

歩行時に転倒する動作が10回中0回であってもつま先が引っかかる場合は、平地では問題ないかも知れませんがちょっとした段差で転倒する可能性があります。

 

自立して歩行した回数だけでなく、動作を分析して問題がないか判断します。

転倒の原因となる動作はリハビリにより改善してから自立にしましょう。

スピード(時間)

安全であり、動作的(パフォーマンス)にも問題がなくても日常生活動作の移動ニーズには実用的なスピードが必要になります。

 

例えば

横断歩道を歩くのであれば、1m1秒ぐらいの歩行スピードが必要(青信号の基準1m1秒)

⭐️チェックポイント⭐️

その動作に必要な時間やスピードで行うことができるか?

 

トイレに行く時に、歩行器歩行なら間に合うが杖歩行であれば間に合わなくて漏れてしまうのであれば、たとえ杖歩行が安全でフォームが問題なくても自立になりません。

大切なのは動作レベルを上げることでなく、トイレを自立することです。

そのような時は、トイレ移動は今まで通り歩行器歩行で行い、急ぐ必要のない移動の時は杖歩行という併用型が良いと思います。

 

認知レベル、性格が自立にしても大丈夫?

認知レベルや性格に問題ないという前提で説明しました。

もちろん認知レベルや性格に問題行動がある場合は、理学療法士や看護師だけで判断するのは適切でありません。

問題は起きてから解決するより、起きる前に報告・連絡・相談することが大事です。

まずは、リハビリスタッフや看護師だけでなく、主治医に相談しましょう。

主治医が必要に応じて家族に説明してくれます。

患者さんに関係する人たちの共通認識を持つことが大事です。そこまですれば転倒したときに問題になることはないです。

 

できれば歩行時の転倒は経験しないに越したことは無いですね。

医療
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