老後の資産運用で重要なのは著名な投資家が述べているように資産を守ることであり、コロナショックのような暴落でも安心して運用できることである。そのためには株式だけでなく債券も組み合わせる必要があり、比率をどうするかを考えてみた。
債券比率100%と普通預金の比較
コロナショック時のチャート、債券を組み入れことで暴落に強くなる
こちらはコロナショックのチャートになります。
著名な投資家が述べているように債券を組み入れることで暴落しなくなり安定した運用が可能になります。
そこで、安定だけを考えるのなら貯金するのが1番ですが、リターンを考慮して考えてみます。
出典:楽天証券ホームページ
債券100%と貯金の比較、リターンを考えると債券100%が優秀
2021年12月29日調査、金利が最も高いネット銀行は「あおぞら銀行でした。
あおぞら銀行の税引き前の普通預金の金利(税引き前) | 0.02% |
eMAXIS Slim 先進国債券インデックスの利回り (債券100%) | 4% |
あまりにも低い普通預金の金利です。
日銀はインフレ2%をめざしているので、インフレが0.02%以上になると普通預金に預けているだけでは資産が相対的に減っていることになります。
安定した運用が重要ですが、インフレ率よりは上回ったリターンは狙いたいですね。
普通預金に貯金か?債券100%で運用?の2択なら、債券100%の運用を選びます。
株式と債券比率の比較
コロナショックの時のパフォーマンスをみると、債券100%>債券70%>債券50%>債券30%の順で暴落に強い(暴落時の変動が少ない)ことが分かります。
先に述べた通り、物価上昇のリスクを考えると普通預金に100%預けるのは資産が相対的に減ることになるので債券100%が優秀ということになりますが、投資効率とリスク(変動率)を考え債券比率で比較します。
債券100%,70%,50%,30%の比較、チャート分析
それでは、次の投資信託で比較します。
- 債券100%:eMAXIS Slim 先進国債券インデックス
- 債券70%:楽天・インデックス・バランスファンド(債券重視型)
- 債券50%:楽天・インデックス・バランスファンド(均等型)
- 債券30%:楽天・インデックス・バランスファンド(株式重視型)
出典:楽天証券ホームページ
3年間チャート
出典:楽天証券ホームペー
債券100%,70%,50%,30%の比較、投資効率と標準偏差
資産形成の段階であればリスクを覚悟してもリターンを追求したいが、資産運用の段階は暴落でも安定した運用をめざしたいところです。
標準偏差(リスク)を重視して、投資効率をみると標準偏差が低く最も優秀なのは債券100%である。
シャープレシオで見ると、債券70%が最も優秀である。
債券100%と債券70%株式30%の2択である。
債券100% | 債券70% | 債券50% | 債券30% | |
シャープレシオ(3年) | 0.82 | 1.14 | 1.08 | 1.04 |
標準偏差(3年) | 3.41 | 5.80 | 9.01 | 12.65 |
信託報酬 | 0.154 | 0.132 | 0.132 | 0.132 |
リターン(1年) | 4.1 | 6.94 | 13.37 | 20.19 |
リターン(3年) | 13.97 | 26.89 | 41.13 | 56.14 |
出典:トウシル「米国株インデックス投資は本当に安心ですか:資産形成の疑問まるごと解決!その1」
まとめ
- 資産運用の段階では、リターンを追求することより資産を守ることが重要である。
- 著名な投資家が述べているように、債券比率を高めると暴落に強く、リスクは下がる。
- 暴落時も含め安定した運用をめざすのであれば債券100%、投資効率も求めるなら債券70%株式30%の投資信託が最適である。