高齢者の賃貸住宅を専門に扱っている「R65不動産」によると、2019年1人暮らし高齢者の賃貸率は5割で今後も上昇傾向です。自宅を売却して賃貸に移るケースが大半で、65歳以上の4人に1人が入居拒否されている実態、その対策について説明します。
高齢者は賃貸物件に入居できなくなっている
高齢者になると賃貸住宅を借りづらくなる理由は、「家賃保証会社の審査落ち」と「大家が単身高齢者を拒否」するからです。
家賃保証会社の入居審査、高齢者の「審査落ち」
賃貸物件の契約には、入居審査が必要だが、高齢者の「審査落ち」が社会問題になっている。
「家賃を滞納した時の家賃保証をする、家賃保証会社が高齢者を避けて、審査を通さない」
- 以前は、親や知人が連帯保証人になり契約していたが、今は、家賃保証会社が間に入るのが一般的となっている。
- 賃貸物件の7割が家賃保証会社を利用しており、残りが連帯保証人を立てて契約している実態。
大家が単身高齢者を拒否
日本賃貸住宅管理協会によると、大家が拒否感を示すワーストは
1 | 障害者のいる世帯 |
2 | 単身の高齢者 |
3 | 外国人 |
高齢者が大家から嫌がられる理由
- 高齢者は年収が低い、家賃保証会社は所得が低い人に対しては極めてシビア
- 高齢者の85%ぐらいは持ち家に住んでいて、賃貸に住む単身高齢者は少数である
- 高齢者は居室内で死亡する確率が高く、死亡した状態で放置されると異臭が発生、遺品処理など面倒になることが多い、その物件に住みたいと思う人がいなくなる
入居拒否された時の4つの対策!
賃貸「高齢者差別」の実態が社会問題となり、その対策も考えられていますが、その選択肢は少ないです。賃貸派の末路は、「好きなところで希望する住宅で暮らす」のは厳しいというのが現実です。
入居拒否された時の対策として4つの対策があります。
国土交通省のセーフティネット住宅を利用する
国土交通省は、2017年10月に「住宅セーフティネット法」を改正施行した法律に基づき、家賃補助や改修工事への補助と引き換えに、所得の少ない人やお年寄りなどの住宅確保要配慮者の入居を断らない賃貸住宅を「セーフティネット住宅」として登録している。
UR(独立行政法人都市再生機構)を利用する
UR(独立行政法人都市再生機構)もセーフティネットとなっている
URの特徴は
- 国籍不問
- 職業不問 で入居可能である
- 保証人無し、礼金無し、仲介手数料無し、更新料無しの4つの無しで入居審査も比較的緩くなっている
実家に戻る?
実家から出て生活しているのなら、実家に戻るということもできるはずだが、実際には一度家を出た子どもが親のいるうちに戻るということは難しいようです。
仕事からいろんな患者様がいますが、退院して帰るところが無く、故郷に戻りたいという気持ちを持っていても「実家に戻る」という選択はできないようです。
郊外に中古住宅を購入する
日本は加速化して人口減少している中、東京、神奈川、千葉、埼玉の人口は増加しています。
そんな千葉県においても、人気の地域を避けて郊外で物件を探せば0円住宅〜300万円未満の物件があります。
新車を購入する価格で住宅を購入することができます。