米国ABC戦略ファンド(5倍)とグローバル5.5バランスの比較

資産配分お金

分散投資は、どちらかと言えば資産を守ることを目的とした運用ですが、この2つのファンドは積極的な資産形成を目的としています。つまり、守るためでなく増やすための分散投資です。過去のシミュレーションにおいて2つのファンドは株式一択より高いパフォーマンスをだしています。増やすための分散投資では代表的なこの2つのファンドを比較します。

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米国ABC戦略ファンド(5倍)・グローバル5.5バランスの特徴

米国ABC戦略ファンド5倍コース

このファンドの特徴は、景気サイクルに応じたアセット・アロケーションを行っていることである。
景気サイクルは、「景気回復」「景気拡大」「景気減速」「景気後退」の4段階に分かれ、それぞれアセット・アロケーションが決まっている。
「景気回復」と「景気減速」は同じ構成比率であり、「景気拡大」ではリスク資産が72%、逆に「景気後退」では安定資産が72%となっている。
金(ゴールド)は景気サイクルに関係ない値動きをするのでどのサイクルでも10%の比率で組み入れられている。

まとめると、次の4つである

  • 景気サイクルに基づいた資産配分
  • 米国債、株式、リート、ゴールドへの分散投資
  • 景気拡大局面では株式の比率を高め、景気停滞局面では米国債の比率を高めた資産配分
  • 株式と国債を固定比率ではなく、それぞれの局面に合わせた変動比率で保有する

景気サイクルに応じたアセットアロケーション

資産配分

出典:大和アセットマネジメント

過去20年間のシミュレーション(コスト控除後)
過去20年間のシミュレーションをみると、、、
5倍レバレッジでは20年間で約150倍
と素晴らしいパフォーマンスとなっている。
まさに、増やすための分散投資とレバレッジ効果が発揮している。
7月の月次報告をみると、景気サイクルは「景気拡大」
トータル500%のうち、株式90%、リート90%、債券270%、金50%となっています。
目論見書に載っている「景気拡大」のアセット・アロケーションの比率ではないので単純なパターンではないようです。

過去のシミュレーション出典:大和アセットマネジメント

グローバル5.5バランスファンド

グローバル5.5バランスファンドの特徴は、資産配分を一定にし、レバレッジを5.5倍効かせてトータル550%にしている。
550%のうち、殆どが債券で400%を占める、株式100%、リートと金が25%である。

まとめると、、次の3つになる

  • 世界株式、世界リート、先進国国債、ゴールドへ分散投資
  • レバレッジ効果で純資産総額の5.5倍相当額の投資を行う
  • 550%のうち、国債が400%、株式100%、リート25%、ゴールド25%の資産配分

詳しくは、以前まとめたグローバル5.5バランスファンドについてを参考にしてください。

グローバル5.5倍バランスファンド、愛称:ゴーゴー・バランスの投資
グローバル5.5倍バランスファンド(1年決算型)、愛称:ゴーゴー・バランスについて調べた。また、投資方法についても検討した。
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米国ABC戦略ファンド(5倍)・グローバル5.5バランスの比較

どちらも設定日から3年経っていないので1年チャートで比較します。

1年チャート(2021/8/21調査)

設定:トータルリターン(基準価額+分配金)、表示期間:1年

チャートの推移をみると、米国ABC戦略ファンド(5倍)の方が、リターンとリスクが高いのが分かります。
グローバル5.5バランスファンドは債券が550%のうち400%を占めているので値動きが安定する一方でリスク資産である株式・リートの比率が低いので景気拡大局面ではリターンが米国ABC戦略ファンドと比べて劣る結果になっている。

この1年は「景気拡大」での比較であり、米国ABC戦略ファンドの特徴である景気サイクルによって資産配分の比率を変えることがプラスとなるかマイナスとなるかの判断ができない。
この2つのファンドに優劣を付けるには時期尚早であり、景気サイクルで資産配分の比率を変えた運用実績をみて比較したい。

2銘柄

チャート

出典:楽天証券「銘柄比較」

騰落率(2021/8/12調査)、信託報酬(税込)/年

騰落率は、チャートでみるより2つのファンドは変わらない。
信託報酬は、グローバル5.5の方が安い設定である。
騰落率と信託報酬だけで比べると、グローバル5.5の方がコスパが良い!
シャープレシオはグローバル5.5バランスは1.8ですが、米国ABC戦略ファンドは1年経っていないので比較できません。
比較する期間が短いので米国ABC戦略ファンドの景気サイクルに応じた資産配分比率の運用実績を確認できないし、シャープレシオの比較もできないので今回の比較では優劣をつけることはできませんでした。

米国ABC戦略ファンド(5倍コース)の過去20年のシミュレーションで150倍になった片鱗をみることができなかったが、2つのファンドとも債券の割合が大きいので債券価格が上騰する場面では高いリターンが期待できるはずであり、その点においてももう少し長く見ないと判断できない。

【騰落率】

期間米国ABCグローバル5.5
1週間-1.14%-1.48%
1ヶ月+3.08%+3.59%
3ヶ月+14.88%+11.32%
6ヶ月+12.86%+14.98%

【信託報酬】

信託報酬1.7375%1.089%

まとめ

  • 米国ABC戦略ファンドとグローバル5.5バランスファンドを直近6ヶ月で比較するとパフォーマンスはほぼ変わらないが、グローバル5.5バランスファンドの方が信託報酬が安い分だけコスパが良いと言える。ただ、比較した期間が6ヶ月と短いため優劣の判断はできない。
  • だが、米国ABC戦略ファンドの特徴は景気拡大や後退局面で資産配分を変えることであり、信託報酬がグローバル5.5バランスファンドと比べ高いのは、そのアセットアロケーションにかかる費用がかかっているからである。
  • 資産配分は固定で信託報酬が安いのが良いか、信託報酬は少し高くなるが景気局面でアセットアロケーションを変えた運用の方が良いかの判断は時期尚早であり、様々な景気サイクルにおいてのパフォーマンスを確認してから判断したい。
  • しばらく、少額積立で投資を続けて景気サイクルによるパフォーマンスの違いを比較したい。