10月23日、新型コロナウイルス感染症対策分科会より、政府へ『感染リスクが高まる「5つの場面」』の提言がありました。
12月12日、東京では新たに、これまでで最も多い621人が新型コロナウイルスに感染していることが確認されました。
東京都は「さまざまな場所で感染のリスクがあるということを改めて考えて行動してほしい」としています。
3密だけでなく分科会から政府への提言、感染リスクが高まる「5つの場面」を広めて、しっかりとした感染予防対策を行い急増する感染者数にストップをかけましょう。
感染リスクが高まる「5つの場面」とは
第12回新型コロナウイルス感染症対策分科会の提言を紹介します。
「5つの場面」に関する分科会から政府への提言
緊急事態宣言を解除後、ほぼ半年が経過しようとしている。
今冬をしっかり乗り越えるためには、これまでの対策について評価することが必要である。
新型コロナウイルス感染症は、屋外で歩いたり、十分に換気されている公共交通機関での感染は限定的であると考えられる。
本感染症の伝播は、主にクラスターを介して拡大することから、今冬に備えるためには、クラスター連鎖をしっかり押さえることが必須である。
9月25日の分科会では感染リスクを高めやすい「7つの場面」を示した。
その後、各自治体とのヒアリングなどを通してクラスターの分析がされに進んだことから、今回、「5つの場面」に整理し、提示することにした。
さらに、飲酒を伴う会食においてクラスターの発生が多く見られていることから、「感染リスクを下げながら会食を楽しむ工夫」を取りまとめた。
政府においては、「感染リスクが高まる5つの場面」および「感染リスクを下げながら会食を楽しむ工夫」を国民・社会に幅広く伝わるよう発信して頂きたい。
感染リスクが高まる「5つの場面」とは
出典:第12回新型コロナウイルス感染症対策分科会
場面1:飲酒を伴う懇親会等
- 飲酒の影響で気分が高揚すると同時に注意力が低下する。また、聴覚が鈍麻し、大きな声になりやすい。
- 特に敷居などで区切られている狭い空間に、長時間、大人数が滞在すると、感染リスクが高まる。
- また、回し飲みや箸などの共用が感染のリスクを高める。
場面2:大人数や長時間におよぶ飲食
- 長時間におよぶ飲食、接待を伴う飲食、深夜のはしご酒では、短時間の食事に比べて、感染リスクが高まる。
- 大人数、例えば5人以上の飲食では、大声になり飛沫が飛びやすくなるため、感染リスクが高まる。
場面3:マスクなしでの会話
- マスクなしに近距離で会話をすることで、飛沫感染やマイクロ飛沫感染での感染リスクが高まる。
- マスクなしでの感染例としては、昼カラオケなどでの事例が確認されている。
- 車やバスで移動する際の車中でも注意が必要。
場面4:狭い空間での共同生活
- 狭い空間での共同生活は、長時間にわたり閉鎖空間が共有されるため、感染リスクが高まる。
- 寮の部屋やトイレなどの共有部分での感染が疑われる事例が報告されている。
場面5:居場所の切り替わり
- 仕事での休憩時間に入った時など、居場所が切り替わると、気の緩みや環境の変化により、感染リスクが高まることがある。
- 休憩室、喫煙所、更衣所での感染が疑われる事例が確認されている。
感染リスクを下げながら会食を楽しむ工夫
利用者
- 飲酒をするのであれば ①少人数・短時間で ②なるべく普段一緒にいる人と ③深酒・はしご酒などはひかえ、適度な酒量で。
- 箸やコップは使い回さず、1人ひとりで。
- 座の配置は斜め向かいに。(正面や真横はなるべく避ける)
- 会食する時はなるべくマスク着用。(フェイスシールド・マウスシールドはマスクに比べ効果が弱い)
- 換気が適切になされているなどの工夫をしている、ガイドラインを遵守したお店で。
- 体調が悪い人は参加しない。
お店
- お店はガイドラインの遵守を(例えば、従業員の体調管理やマスク着用、席ごとのアクリル板の効果的な設置、換気と組み合わせた適切な扇風機の利用などの工夫も。)
- 利用者に上記の留意事項の遵守や接触確認アプリ(COCOA)のダウンロードを働きかける。
飲酒の場面を含め、全ての場面でこれからも引き続き守って欲しいこと
基本はマスク着用や三密回避。室内では換気を良くして
集まりは、少人数・短時間にして。
大声を出さず会話はできるだけ静かに。
共用施設の清掃・消毒、手洗い・アルコール消毒の徹底を。